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『時刻表2万キロ』を30年ぶりに読んだ感想 [鉄道・旅行]

『時刻表2万キロ』は、1978年に発行された本である。当時、中学1年生で、鉄道友の会に所属していた私に、父がこの本を買ってきてくれたことを覚えている。



時刻表2万キロ (角川文庫 (5904))

時刻表2万キロ (角川文庫 (5904))

  • 作者: 宮脇 俊三
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1984/11
  • メディア: 文庫





しかし、その当時、私は『たのしい時刻表』のような本が好きだった。



新・たのしい時刻表 (1973年) (読売新書)

新・たのしい時刻表 (1973年) (読売新書)

  • 作者: 清水 晶
  • 出版社/メーカー: 読売新聞社
  • 発売日: 1973
  • メディア: -




この本は、「時刻表裏話」的な内容で、小学校低学年のころに、くり返し読んだ。

そんな私には、宮脇さんの哀愁漂う、奥深い文章が理解できるわけがなかった。理解できるには、子供すぎたということだったのだろう。

その後、宮脇さんは「最長切符の旅」「廃線跡」などのテーマの本を書かれたが、これらも時刻表マニアだった私には新しいテーマに思えず、それどころか二番煎じに思え、触手が伸びなかった。

そのため、最近まで、宮脇さんの本は読まなかった。まして、一度読んだことのある『時刻表2万キロ』は。
しかし、原武史さんの著書などで宮脇さんが取り上げられているのを見て、最近、いろいろ読み始めた。

そして驚いた。そこには、私がいたからである。30年たって、私も宮脇さんの世界が理解できるようになったのだろう。

で、『時刻表2万キロ』を読んでの感想だが、ひとことでいうと、「ウラヤマシイ」である。

・まだ、国鉄が健在の時代である。幹線には、特急、急行が頻繁に走り、ダイヤが複雑であり、「読む」楽しみが深い。

・周遊券が売られている。北海道ワイド周遊券なんて、乗りつぶしにはもってこいだった。

・夜行列車が数多く運転されている。富士やはやぶさが廃止されるなんて、あの時代には考えられなかった。

・食堂車も健在。いまは、普通の特急には皆無である。

・客車列車が普通に走っていた。今は、寝台列車にしかない。

・なによりも、JR成立前で、全国にローカル線が数多く存在していた。ロー丸船がへった分、今は全線乗りつぶしは楽になったが。

一方、当時より今のほうがいいことがあるとすれば、「指定券が取りやすくなった」ことぐらいであろうか。昔は、指定券をとるのが大変だった。

まあ、昔をうらやましがっていてもしかたがない。今は今の楽しみ方を模索するのみである。


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