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あなた、長男派?三男派?~一澤帆布と信三郎帆布 [対決]

「あなた、尊皇派? 攘夷派?」(by ペリー&宮崎吐夢)

幕末の京都では、こんな会話が飛び交っていた、かもしれない。

現代の京都では、
「あなた、一澤派? 信三郎派?」
という言葉が、日々交わされているに違いない。

ということを確かめに、4月のある日、相続問題ですっかり有名になった、一澤帆布工業、及び信三郎帆布に行ってきた。

自慢になるかわからないが、私は高校生のころから25年以上、一澤帆布のカバンを使っている(途中、使っていない時期もあったが)。丈夫なのはいいのだが、重いのが欠点である。


東京でも、このマークはよく見かける。質実剛健の目印

いまも、通勤用カバンとして、使っている。が、購入してから3年近くたち、そろそろ新しいのがほしくなってきていた。


ひもがボロボロになってきている。ちょっと穴があきそうなところもあった

京都駅北口から、206系のバスで知恩院前まで15分くらいかけて行った。バス停からは3分くらい歩き、まず、長男側の「一澤帆布工業」を訪ねた。


昔、木造だったころに比べると、ずいぶん建物が立派になった

店内は、3年前よりもアイテム数が少なくなっていた。客の数も心持ち少なめで、以前よりも商品を探しやすかった。てゆうか、商品が少なすぎて、店内を見渡せば、大体状況がわかってしまった。

バックパック式のカバンは、2種類くらいしかなかった。それらは大きさ、デザインがいまいち私の好みに合わなかった。決定的だったのが、金具であるべき場所(ひもを「カチャッ」とやるところ)が、プラスチックだったことである。これだと、せっかく丈夫そうな帆布のカバンを買おうとしているのに、そこだけチープな感じがしてしまう。即刻やめるよう、一澤兄には進言したいと思う。

というわけで、購入をあきらめて、道の反対側にある信三郎帆布へ向かう。


店の前に、お年寄りの警備員が立っていた。上の一澤帆布の店写真は、信三郎帆布の前から撮影

こちらは、間口は狭いが、奥行きは広い、ウナギの寝床式の造りであった。アイテム数も多く、お客さんも倍以上いた感じである。

私が探しているバックパックは、店の左奥のほうに置いてあった。上でご紹介した、これまでとほぼ同じデザインのカバンもあり、「またこれにしようか」と思いながら、「少し大きめのがいいよな」と思い直し、青いカバンを手に取った。


バックパック式は3種類くらいしかなかった。あまり力を入れていないようだ

形は以前使っていたもののほうが好みなのだが、少し大きく、水泳の道具を入れやすそうに思ったのと、色が気に入ったので、これを購入することにした。


これが信三郎帆布の紙袋

ここで、表題の「長男派? 三男派?」問題に戻ろうと思う。

今回、私が先に「一澤帆布工業」を訪ねたのは、「こっちでいいものがあったら、買ってしまおう」と思っていたからである。この間の相続問題については、報道を読んでいると三男の肩を持ちたくなる。が、自分の金で安くはない商品を買うとなると、話は別である。

それに、長年慣れ親しんだロゴマークも捨てがたい。三男を応援したい気があっても、「信三郎」という個人名のついたロゴマークには抵抗がある。


横から見たところ。正直、ロゴマークは「一澤帆布」のほうがカッコイイ

しかし、買ったのは信三郎帆布のカバンである。前述のように、一澤帆布はアイテム数が少なかったこと、大事なところにプラスティックが使われていたことで、買う気がしなかったのである。また、聞くところによると、こちらは外注で作られているという。それで、値段は信三郎と変わらないのでは、買う人は少ないと思う。

兄弟間のいざこざは、客には関係ない。商品力の高いほうが生き残る、そういう当たり前の話ではないかと思ったしだいである。

実際ほとんどの人が、私と同じように両方の店を訪ねていた。客は、どっちでもいいのだと思う。そして、信三郎帆布の紙袋を持っている人のほうが多かったようだ。


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