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『フラガール』の感想 [映画]

『虎ノ門』で、めずらしく井筒監督が星3つを出していたので、『T−JOY大泉』でフラガールを観てきた。興業の末期だと思うが、かなり座席は埋まっていた。

観た感想をいうと、「おもしろかったが、星3つはサービスしすぎではないの?」である。期待しすぎたのかもしれないが、「泣ける」場面が少なかった。ラストは、感動するというよりも、感心してしまった。


とはいえ、プログラム(ハードカバー!)も買ってきた

この映画は、「スウィングガールズ」や「下妻物語」に似た、「地方都市」が舞台の「ワンテーマサクセスストーリー」である。その意味では手堅い映画であり、安心して観ることができた。前にあげた2作品と違うのは、史実?を元にした物語であり、「炭坑の閉山」という重い現実が背景にあることであろうか。

観ていて考えさせられたのが、松雪泰子演じる「フラダンスの先生」についてである。SKDから都落ちしてきたダンサーが、炭坑の娘さんたちを指導するのであるが、彼女が徐々に成長していくのが興味深かった。

最初はタバコをプカッとふかしながら、ほとんどやる気がなかったのだが、徐々に先生らしくなっていく。そして、高橋克実が演じる父親に、メンバーの女の子がボコボコに殴られたとき、その父親を追って銭湯の男湯に乱入し、飛びかかっていったのである。

教え子のため、そこまで体を張れるものであろうか。考えさせられた。

その後、「教え子が先生を超えた」と明らかにわかる場面があり、それからは存在感は薄くなっていく。しかし、顔は穏やかになり、「母親」として成長を見守るという感じであろうか。

ひとつ残念だったことがある。途中、鉄道が出てくる場面があり、松雪泰子が乗っていたのだが、画面に「整理券発行器」が映ってしまったことである。ボンネットバスを使用したり、この場面でも古そうなディーゼルカーを用意したりしていたのだが、この映画の舞台である昭和40年には無かったものが映ったのは惜しかった。

あと、あまりカワイイ女の子が出てきないところも、リアルでよかった。南海キャンディーズのしずちゃんもいい味を出していた。

最後に、この映画のプロデューサーは、『ゲロッパ』『パッチギ』を担当した人だと、あとで知った。井筒監督は、それで採点が甘くなったのであろうか。


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